モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
会いたい。
ひーくんに会いたい。
ギュッと抱きしめてもらえればこんな疑う気持ちもきっと消える。
………自分の中でそう言い聞かせていないと、いったい誰を信じればいいのかわからなくなりそうで怖かった。
タイミングがよかったのかはわからないが、おやつ休憩で来てくれるお客さんが急に増えたことで、絢さんたちと話してる場合ではなくなった。
あまりの忙しさに余計なことを考える暇もなく時間は過ぎ、絢さんたち3人もいつの間にか教室からいなくなっていた。
それに気づいたのは担当の時間が終わり、と同時に文化祭自体も終わりを告げる放送を聞いたあとだった。
結局ひーくんがホストをしてるところには行けずに最終日が終わってしまった。
まぁ行ったところで無視されるだろうけど。
……それでも……2人での最後の文化祭を本当はもっと楽しみたかった。