モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「で、なにがあった?」
他人の心の浮き沈みにすぐに気がつく勘が鋭い日菜子。
これだけ思いっきり泣いておいて隠す必要もない。
あたしは2日間の出来事を全て話した。
「直接嫌がらせされたわけじゃないんだよね?」
「うん」
「まぁでも、本宮先輩の友達使って遠回しに邪魔しようとしたり、ストーカーがいるって嘘ついたりしてるのも十分嫌がらせに入るよ」
腕組みをして真剣に悩んでくれている日菜子を見て、自分1人で抱えていたストレスが一気に解放された。
「本宮先輩はストーカーが嘘だって知ってんの?」
「たぶん知らないと思う。けど、昨日ひーくんだけは絢さんが嘘つきだから信じないって言ってて、それをあたしが説得して無理矢理泊めてあげる形になっちゃったの」
「本宮先輩は絢さんのこと信用してないってこと?じゃあ今もストーカーはいないと思ってるんじゃないの?」
「それはわからない。昨日あたしがひーくんのこと信じなかったから怒っちゃって、今日から絢さんのこと泊めてあげるって言ってたし……」
「それにストーカーは嘘だって聞いたのさっきだもんね。しかも桃だけにわざわざネタバラシしに来るってところが性格悪いよねぇ」