モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「昔みたいに理不尽なこと言わないから安心しろ」
「なっ、ひーくん分かってるんじゃん!あたしが“貸し1”にどれだけトラウマ持ってるか……!」
「はいはい。いいからさっさと行くぞ」
桃の肩をそっと引き寄せ、傘を指す。
俯いてこっちを向こうとしないから照れてるんだと分かり、桃から少し離れた。
「そういえば、ひーくんって今どこに住んでるの?」
「ばあちゃんち」
「え、あの広いお家?!」
「あー……そういえば前に来たことあったな」
「へぇーそうなんだー」
部屋が隣同士だったアパートから徒歩10分くらいの所に俺のばあちゃんちはあって、今はそこに住んでいる。
引っ越したのは今の駅の2駅先にある所で、高校に入ると同時に今の家に引っ越してまたこの街に戻ってきた。