モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「ひーくん!待って……っ!」
ベットから降りてひーくんのそばへ行った。
ひーくんは振り返り冷たい目であたしを見下ろす。
あたしに続いて英二くんがそばへと来た瞬間、ひーくんの視線はそっちへ移った。
「自分の手で桃を守ってヒーローのつもり?」
「別にそんなんじゃねぇよ」
「ならなんで俺に言わねぇんだよ」
「女の子たちが嫌がらせしようとしてるって?陽に?言ったところでなにができんだよ」
「は?どういう意味だよそれ」
「今まで適当にヤって、適当に別れてきたやつが、ちゃんとケジメつけれるわけねぇだろ」
英二くんの言葉で顔色が変わったひーくんは怖い顔して右こぶしを振り上げた。
このままだと英二くんが殴られる!と思ったあたしは咄嗟にひーくんに抱きつき、その一回り大きな身体をなんとか静止させた。
「ひーくんっ……お願い、やめ、て……っ」
これ以上2人のこんな姿は見たくない。
今あたしができる唯一の行動だった。