モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
ちょうどいいタイミングで戻ってきた絢は2人の存在に気づき一瞬でその表情を曇らせた。
「これってもう全部バレた感じでしょ?」
状況を把握したらしく、今度は絢は開き直った。
「おまえさぁ、いつまでこんなことするの?」
「陽があたしを好きになってくれるまで」
「もういい加減目覚ませよ。おまえは俺のことを好きなわけじゃねぇよ」
絢の母親と俺の父親が離婚してから俺ら2人
はしばらく会ってなかった。
再会したのは俺が中学3年生、絢が中学1年生のとき……コンビニの前で友達といたら絢が突然現れた。
母親似の絢を見て一目でわかったのを覚えてる。
その日から定期的に会いに来るようになり、俺も絢の家庭環境を知っていたからそこまで邪険にできなかった。
だから何度も好きだと言われたけど、他の女のように適当に扱うことも、完全に突き放すこともしなかった。
今思えばここまで絢のことを適当にあしらってた俺自身に1番の責任があるのかもしれない。