モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
その隙に脇を抱えられ、気づけばあたしはひーくんのあぐらの上にいた。
突然の出来事と、いきなりのひーくんのドアップに加えての香水の甘い匂いに心臓が悲鳴をあげていた。
「あれ?積極的な桃ちゃんはどこにいったの?」
いつものペースを取り戻したからか、さっそく俺様モード全開。
むしろあなたこそさっきまでの紳士さはどこにいったのー。
恥ずかしがるあたしを見て楽しんでるんだろう。
ジーッと凝視されてるのが見なくても感じる。
このままだと完全にひーくんの流れに乗ることになる。
せっかく話し合う機会ができてひーくんと同じ立場になれたんだ……こんな絶好の機会を逃すわけにはいかない。
そんなときふと頭に浮かんだのはママの言葉。
〝ママの経験上仲直りは直接会って話してハグしてキスするのに尽きる!〟
学校で久しぶりにひーくんと再会してなにも考えず「好き」と言ってしまったけど、もしかしたらそのときと同じ状況なのかもしれない。
ひーくんの両頬を両手で挟み、とりあえず長めのチューをかました。