モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
俺様からの贈り物
波乱の文化祭が終わりを告げ、季節はあっという間に冬へと移り変わった。
仲直りしてからというものの、さらにラブラブできるのかと思いきや、そこにはすっかり脳裏から離れていたひーくんの〝受験〟が仁王立ちであたしたちを待ち構えていた。
夏同様、最後の追い込みをかけるひーくんの邪魔はできないため平日はほとんど会えず、毎週日曜日の午後が唯一のひーくんとの時間。
何回かパパとママに会いに家に来てくれたり、あたしもひーくんのおばあちゃんに会いに家に行ったりした。
1月の半ばには、今年初めての雪が降った。
3年生のひーくんは学校が自由登校のため、一緒に帰ることもできず、あたしは寂しさが募っていた。
それに加えて4日前の日曜日は唯一ひーくんに会える日だったのに急な用事が入ったと言われて結局会えず、木曜日の今日は授業の内容も一切入らない。
窓側の席になったあたしは雪が降る校庭を見ながらひーくんに会いたいなぁ……と頭の中で繰り返した。