モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「本宮先輩が車で⁈!てか、免許持ってたんだ?」
「全然知らなかった……。え、でもそもそもあたしを迎えに来てくれたの?かな?」
「それ以外考えられないでしょ!早く行きなよ!」
すると、あたしの携帯の着信音が鳴った。
画面には〝ひーくん〟の文字。
「は、はい」
「授業終わった?」
「うん、終わったけど……ひーくん、もしかして校門の前にいる?」
「いる。寒くて死にそうだから早く降りてこい」
「あ、あのねっ、車……だよね?」
「あぁ。どうした?」
「日菜子と帰る約束してたんだけど、日菜子も……いい?」
こんな雪が降ってる中を1人で帰らせるわけにはいかない。
隣で日菜子は必死に手を横に動かして「いいー!いいー!あたしは大丈夫!」と口パクしてたけど、ひーくんはあっさり承諾してくれたから無理矢理日菜子を連れてひーくんの元へ向かった。
学校の前には雪が降ってるから迎えの車が他にたくさんあって、でも、傘をさして校門まで来てくれてたのはひーくんしかいなかったから余計に目立っていた。