モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「貸し1」
「……」
「お返し。ちょうだい」
「えっ、だ、だって、貸しは冗談だって、」
「……そんなこと、言ったっけ?」
ひーくんは徐々に距離を縮めてきて……ニヤッと笑った後、あたしの腰に腕を回した。
グイッと引き寄せられたあたしはバランスをとれずひーくんの胸に顔を押し付けることになった。
呼吸するために両手でひーくんの胸を押すけど……ひーくんの腕が腰に力強く回ってて離れることはできない。
「なっ、なに……?」
「ん?」
「ん?じゃないよっ。何でこんなことするのっ、誰かに見られたらっ、」
「やなの?」
……この声。
久しぶりに会って、キスされたときの声だ。
ひーくんの醸し出す雰囲気も……あの時と同じ。