モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
やだって、あたしが言えないこと分かっててやってるもん。
確信犯だよ。
「桃、顔見せて」
さっきは怒ってるような声だったのに、こういう時に限って優しい声で話しかけてくる。
だから……ずるい……。
「お返し、できないの?」
「や、やだ」
「悪い子になっちゃったんだな。昔と違って」
「なっ、昔はひーくんのことが好きだったから返してただけでっ……んん」
昔のあたしと比べるから、つい興奮してしまい………あたしは顔を上げてしまった。
まんまとひーくんの罠にはめられ、そのまま顎を軽く持たれたあたしはひーくんに唇を塞がれた。