モテすぎる先輩の溺甘♡注意報


「結局は他人から見てもひーくんにいじめられてるあたしは嬉しそうに見えるってことだよね?」


「いつも喜んでるじゃん」


「なっ!よ、喜んでない!抵抗しても無駄だと思うから反抗しないだけだもん!」


「はいはい。そう言いつつも大好きなくせに」


「えー!ズルい!それはズルい!」


「なんで?違うの?」



顔の温度が上がって赤くなっていくのがわかる。

慌てるあたしを見ていつものように嬉しそうなひーくん。

そんなひーくんを見て、正直満更でもないあたし。


あぁ、とんでもない人に初めて恋をして、そして人生最大の恋をまたこの人にしてしまった。



これは幸運なのか、不運なのか、考えたところでわかるわけもないけれど……それでも再び出会えてよかったとは心から思える。



変態で意地悪で俺様なひーくんを好きになったあたしも相当な変態なのかもしれない。



きっと未来予知ができてひーくん注意報が発令されていたとしても……あたしはきっとひーくんに惹かれ恋をしていたと思う。



この先もずっと……どうかひーくんと一緒にいられますように。


最後の制服デート、手を繋ぎながら、あたしは1人心の中でそう願った。



〜 END 〜
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