モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
ひーくんは中学生の時バスケ部に所属していて、グレてたくせにちゃっかり部活は熱心で、その上バスケが上手くて女の子にはモテモテでエースだった。
小学生だったあたしは、小さくてもどんな試合でもひーくんが出る試合は全部観にいっていた。
だから、ひーくんがバスケ部でどの位置にいて女の子たちにどのくらいモテてたいたのかは知っている。
ひーくんが引っ越して中学生になったあたしはバスケ部に所属して、そこで日菜子と知り合い仲良くなった。
……もちろん、バスケ部に入部した理由はひーくんがバスケ部だったからだ。
同じ中学じゃなくても、試合で会えるかもしれないと思った。
そんな不純な理由で入部したもんだから、運動神経が良くも悪くもない平均なあたしは、当たり前のように補欠。
当時、バスケ部の部員人数が多かったため、レギュラー争いは激しかった。
日菜子は小学校の頃からミニバスに所属して努力家だったから、1年の時に既にレギュラー入り。
それでも悔しさはなかった。
なぜなら、レギュラー入りすることが目的ではなかったから。
ひーくんと試合で会えるだけでよかった。
自分の学校を応援するのが当たり前なのに、あたしは必死でひーくんを応援してた。