モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
青い長椅子に座り待つことにした。
膝を伸ばすと怪我したところが縮まるため、とてもじゃないけど痛くて伸ばすことができない。
ここまで歩いてこれたのは奇跡だ。
きっとアドレナリンが出てたのかも。
窓は締め切ってあって、さっきまでの運動会の賑やかさが嘘だったかのように、保健室はとても静かで落ち着く。
そんな静かな保健室の窓が突然開き、あたしはガラッという音にびっくりした。
思わず窓の方へ振り返ると、外から顔だけを出すひーくんの友達がいた。
あの軍団の中の1人だ。
「ひ、い、ろー、起きてるー?」
え、ひーくん?!ひーくんいるの?!
確かに窓側のベッドはカーテンが閉まってるなとは思ったけど、まさかひーくんがいるとは!!
ひーくんがいると分かった瞬間、なぜか高鳴る胸。
いやいやいや。もう忘れるんだから。