モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
体育祭が終わると次に待ち構えているのは聞くだけでテンションが下がる中間テスト。
教室内は一気にピリピリモードに………なると思いきや、みんなプリントやノートを貸してもらったり写したり、勉強をするというよりそれ以前の問題を片付けることに必死だった。
テスト前だと授業でもノートやプリントをまとめて提出することも多くなり、余計に仕事が増える。
普段ちゃんとノートをとっていない人たちはここでツケが回ってくるわけだ。
「ったく、お前らはぁ。今日の4時までだからなぁ?それまでに持ってこねぇと単位は貰えないと思え」
くじ引きで決まった席がたまたま葉月と前後だったのが原因で、あたしはそのツケが回ってこのテスト前にすごく追い込まれている。
古典の先生は50代くらいのおじさんで、まんまとあたしと葉月はマークされていて提出日にノートを出せなかったのがあたしたち2人だけだったためついに痺れを切らした。
「あんたたちバカすぎるでしょ。何でこうなること分からなかったのよ」
「自分でもそう思います。日菜子さんがプリントを写メらせてくれたおかげで何とか単位貰えそうです。ありがとうございます」
「ありがとうございます。……よっし、終わったー!!!」