モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
ひーくんたちはどうも女の先輩の味方をしたわけじゃなく、むしろ太陽くんの味方をしていた。
中庭には太陽くんとひーくんと残りの先輩たちがいて、笑いながら話した後すぐにみんなであたしたちの方に来た。
ひーくんも近づいて来てることに、あたしの体は強張った。
会いたくない。
そもそも今回の件に関係ないあたしはその場を立ち去ろうとした。
しかし、元希に手首を掴まれたため、結果的に立ち去ることはできなかった。
「ちょっと、何この手っ。あたし帰りたいんだけどっ」
「お前に用があんだよ。ちょっとなら時間あんだろ?」
「用って何よっ」
ひーくんが近づいて来てるから自然と話す声は小さくなり、元希もそれにつられて小声であたしたちはコソコソと話した。