モテすぎる先輩の溺甘♡注意報




すると、ひーくんたちはもう近くにいた。

太陽くんは先輩の1人に肩を組まれていた。



あたしに気付いたひーくんはなぜかニヤリとして、それに嫌な予感しかしないあたしは分かりやすく無視をした。



そのあと、太陽くんと目が合った。



顔を見るたびに思うけど、この人は本当にかっこいい。



切れ長の目に薄い唇、黒い髪が爽やかさを醸し出している。




「え、何で、前辻さんが……」




そんなかっこいい太陽くんがあたしを見た瞬間、顔を真っ赤にして急にオドオドし出した。



え?え?



しかもあたしの名字を知ってくれてる。



この短時間に2人に名前を覚えてもらえてることを知り、もしかしてもしかするとモテ期が来たんじゃないかって勘違いしてしまいそうになる。




「太陽、落ち着け。とりあえずこいつは暇らしいから大丈夫だ」




焦ってるような太陽くんに、あたしの肩に自分の肘を乗っけて偉そうに元希がそう言って落ち着かせた。



いや待って。

この状況を説明してほしい。



確かに今日はこの後何も予定がないし暇なのは当たってるけど、何が大丈夫なのかも分からないし、そもそも何で太陽くんがあたしを見てこんなに焦ってるのかも分からない。




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