モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
待って待って待って!
太陽くんがあたしのことを好き?!
嘘でしょ?!
天と地がひっくり返ってもあたしと太陽くんじゃ釣り合わない!
っていうか話したこともないのに何で好きに?!
友達になりたいと言われただけで混乱してたのに、好意を持たれてることを知り更にあたしは混乱した。
でも混乱してるのはあたしだけじゃなくて、太陽くんも同じ気持ちらしい。
「いや、あの、今の聞かなかったことにして!あ、全部じゃなくて!す、好きってとこだけ!まずは、友達になってほしいっていうか……」
「う、うん」
「ごめん、なんか。いきなり困るよね?あ、でも、友達って言っても元希とか他の奴らも含めて遊べるようになりたいっていうことで、」
学校中の女の子が友達になりたいであろう人気者にこんなことを言わせているあたしはいったい何者だろうか。
何をしたっけ。
聞かなかったことにして、と言われてもそんなことできるはずがない。
太陽くんがあたしを好き。
ひたすらそれだけがリピートされる。
「よろしくお願いします」
本人が聞かなかったことにしてと言ったんだ。
あたしはそれに従って聞かなかったことにしたわけじゃないけど、それ以上突っ込むこともしなかった。
そして、太陽くんに手を差し出した。