モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
太陽くんは「トイレ」と一言だけ残して席を立った。
あたしと元希の2人だけになり、思い切って聞いてみることにした。
「ねえ、何であたしなの?」
「さあ?太陽が言うには一目惚れっつってたよ」
「一目惚れ?!あたしに?!」
「あぁ。お前らが教室に太陽見に来てた時あったじゃん?その時お前のこと見て惚れちゃったらしいよ」
う、うそ。あの時?あの時あたしどんな髪型だった?化粧大丈夫だった?そんな気合入ってたっけ?いい匂いなんかさせてた?
思い出そうとするけど全然思い出せない。
「だって、太陽くんってモテるでしょ?可愛い女の子がいっぱい寄ってくるでしょ?そ、それなのに、何であたし?」
「んー、まあ、男にはいろいろあんだよ」
「だからそのいろいろって何よ。これでもあたし混乱してるんだからね?」
「じゃあ答えてやるからその前に一個答えろよ?」
「な、なに?」
元希がいつになく真剣な表情をするから、自然と背筋がピンと伸びた。