モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
「陽くんとはどういう関係?あの時キスしてただろ」
「えっ!!!見てたの?!」
「見てたっつーか。先輩にもう1回挨拶しようと思って振り返ったら見えちゃったんだよ」
ああなんだ。好きって愛の告白してたところは聞かれてないのね。ならよかった。
「どういう関係って、別に何でもないよ。もう今は赤の他人みたいなもんだし」
「ふーん?」
「じゃ、もしかして、太陽くんも見てたの?」
「まあな。だから、そのあと俺にずーっと質問攻めだよ。俺だってお前のことで知らねぇことねぇって言いたいとこだけど、さすがに男関係まで知ってるわけじゃねぇしな」
あの場面を見てたのに、どうしてあたしのことを好きに……?
「そ、それで何で?何であたしなの?」
「待てよ。落ち着け。その前にもう1回確認。ほんとに陽くんとは関係ねぇんだな?」
「だからないって言ってるでしょっ」
元希は一呼吸おくと、小さい声で「そのキスシーンが忘れられねぇんだってよ」とあたしに耳打ちした。