モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
その直後、太陽くんがトイレから帰ってきて、元希はサッとあたしから離れてプリントへ視線を落とした。
何なの今日はいったい。
あたしの思考回路をめちゃくちゃにする日かなんなの?
そういう特別な日なの?
あたしとひーくんのキスシーンが忘れられない?
って、どういうこと?
忘れられないからって、どうして好きに繋がるの?
……あ。
また頬が熱くなる。
あたしのキスシーンが忘れられないってことは、太陽くんの脳裏にそれが焼き付いているってことで……。
そう考えただけで恥ずかしい。
あたしが太陽くんの頭の中にいるなんて。
もしかしたら好きという気持ちは理屈じゃないのかもしれない……。
だって、あたしだってひーくんを何で好きになったのかって聞かれても、理由がすぐ思い浮かぶわけじゃない。
ただ、あの整った顔に綺麗な瞳に見つめられると……体が熱を帯びる。