俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
水泳部をサボっていた理由を、自分のせいなのではないかと気にしてる。


そんな矛盾点が、
水泳部への復帰話によって

(やっぱり試されていただけだったんだ…)と

思わざるをえなかった琴乃は、

それを“ショック”とは、認められずにいた。



「え〜。そんなこと琴乃ちゃんに言って、いったい亜希ちゃんはど〜したいの?」


紺野は半分、呆れ顔といった感じで尋ねた。


「周りが絶賛してるヤツを気にならないようじゃ、はっきり言って、ヤバいよ琴乃!」

「琴乃ちゃんはきっと、惑わされないでしょう!」

「あんたは琴乃を美化しすぎ!」

「え?」

「それとも、自分より年下で、自分よりあとに出逢ったはずのケイに、琴乃を持ってかれるのが悔しいとか?」

「!」

「図星だ!」

「おまえ、知ってたの?」

「あったり前でしょ!」

「でも俺、ホント単純に駿祐と琴乃が」

「大丈夫!他は誰も気付いてないと思うよ!」

「……悪かったなぁ…おまえのこと、カムフラージュに」

「気にしなさんなって!嘘でも、悪い気はしなかったから。」

「凄いな、おまえ。つか、ちょっと恐いくらいだよ。」

「そんなに褒めないでよ。」

「…まさか、おまえ、まだ」

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