俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「なぁ慶太。年上って、ぶっちゃけ、どんな感じなワケ?」


今、一番の親友と言える
“菊地 亮”
からの質問に対して

「興味本位な質問は、お断わり致しまっす!」

おちゃらけて返してみせる慶太。


「ばっか!ちげーよ!“つきあいかた”についてだよ!」

「…別に。」

「うっそだよぉ。ほら、クリスマスとか、なんかこう、大人なヴァイブスがキイてるトコとかで、」

「特にいつもと変わらないけど。」

「あ・そう?」

「あの人、そんな感じじゃないから。」

「そうかなぁ?」

「そうだよ。なぁんかさ、夢見る少女的な?!」

「へー。」

「どちらかと言うと、俺の方が導いてる感じ?!」

「あー。さっきの誤魔化しかたとか、なんか分かる!“俺が守ってます”的な!」

「は?」

「誰も聞いてねーっつの!おまえのHライフなんかよぉ!」

「おまえならあり得ると思って。案外デリカシーないから。」

「なにそれ?おまえが言う?デート中、女の子を独り先に帰らせる男が!」

「あれはデートじゃねーよ!同じ方向に用事があるって言うから、ついでにつきあってやってたんだよ。」

「そんなの口実に決まってんじゃん。分かってたんだろ?」

「なんも言われてねーし。だったら断る方がおかしーだろ?俺は、女でも友達ってアリだと思ってる人種だから。」

「ま、どーでもイイけど、スゴい言われようだぞ、おまえ。」
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