俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「イイよ別に!なんとでも言ってくれ!」

「なんか、いちいちカッコイイなぁ!俺なんか、しばらくここでじゃ、彼女なんてつくれねーって思ってるっつーのに」

「ホレたんなら行くしかねーし、やっぱムリならしょーがねーべ。」

「カッコイイ男だから、それで許されるんだろうなぁ。」

「…かっこ良くなんかねーよ…やっと……俺、今回マジだから!」

「ヒュー!じゃあ、今までのは何だったんだよ。」

「そりゃあ、つきあってみなきゃ、どんな子か分かんないじゃん!」

「でた!“いつも向うから告ってきます”的な?」

「…琴乃と初めて会った時、アイツまだ高校生だったんだ。でも、その前から存在は知ってたからさ、やっと会えた嬉しさっつーか…その印象のせいで、俺の中での琴乃は、あの頃のまんまでさ、年上って感じしねぇんだわぁ。」

「プッ!な〜んか、恋してるって感じだなぁ、おまえ。」

「つーか、あぶなっかしくて、ほっとけないのかな…色んな意味で。」

「…へぇ。」

「気持ちわりぃだろ?」

「いや、イイんじゃね。」

「自分の理想とは、全然違うけど。」

「理想?」

「ほら、バイト先で見かけるカップル…ホントは、あーゆーのが理想系なんだよ。」

「おまえから聞いてるだけで、俺、見たことねーから!」

「なんつーか、イチャついてても嫌味がなくて、楽しそーで微笑ましく見えんだよ。なんだアレ?」

「幼稚園児の恋愛じゃねんだからよぉ。そんな、親心みたいな目で見るなよ。」

「もう、ずっと見てないけど…どうしてっかと思ってさぁ。」
< 164 / 238 >

この作品をシェア

pagetop