俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「最近の琴乃、元気ないと思わない?」

琴乃の居ないところで、そんな話題がでると、


「琴乃は今、恋をしてるんだな〜これが!」

「え〜!そうなの?!」


亜希の一言に、
そこに居た者達が、耳を傾けた。


「見れば分かるでしょ!あれは、典型的な、恋する乙女の症状なのだ。」

「誰に?ねぇ、知ってるの?」

「うん、知ってるよん!分からない?」

「え〜?…藤崎?紺野?寺岡?」

「おしい!」

「誰だったか、琴乃に告ってフラレたって話を聞いたことあるんだけど、そいつのコトじゃないよね?」

「ちがう!離れた!」

「分かんないよぉ!教えて!」

「正解は…プールにでした〜!」

「……おしいって、なにが?」

「3人とも、スイマーだから。」

「そーゆーこと?分かりずれ〜!」

「でも、紺野はナイでしょ!琴乃に失礼だよ。」

「あたし、寺岡って、案外タイプかもしんない。」

「止めときな!」

「なんで?」

「あたし、アイツと小学校が一緒でさ…スゴイ嫌なヤツでさぁ!」

「へ〜。…とか言って、実は、亜希、寺岡のコト好きだったりして?」

「はぁ?」

「だから、そうやって、あきらめさせようとしてるとか!」

「なにソレ、ウケる!皆が火傷してからじゃ遅いと思って…それだけだよ!」
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