俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
菊地の目線は、廊下で騒いでいる、女子の方に向けられていた。

そして、
手を叩きながら大笑いしてる、その女子を顎で差しながら、

「あーゆータイプは、男に振り回されなさそーだもんなぁ。実際には分からないけどさ!」

と、声をひそめて続けた。


「でも俺は、あーゆー子もオッケー!」

「おまえは誰でもイイのかよ。」

「だってホラ、楽しそーじゃん!」

「…」

「あれで、内心シオラシかったりしたら、そのギャップに弱いじゃん、男って!それが演技でも騙されるよな〜!」

「一緒にすんな!」

「女はソレを見抜くんだよ!ハズす時もあっけど、80パ当るってよ!確率の高さスゲーよな!女はコエ〜よ!」

「…おまえがコエ〜よ。なんで知ってんだよ、そんなこと。」

「俺には話してくんだよ…男と思われてないってことだよな〜!得して嬉しー、けど悲しーみたいな。韻をふんでみましたーっ!」

「そーやって、ピンで髪とかトメてっからだろ。」

「そうそう、この前さ、合コンしたんだよぉ。」

「あ〜、言ってたなぁ。どことだっけ?」

「А女子校。」

「どんな感じ?」

「噂じゃ上モノ揃いって聞いてたけど、ありゃハズレ部門だなぁ。」

「あ〜らら!」

「俺の方がよっぽど可愛かったよ!」

「あははは!」

「やっと笑った。」

「…さっきはごめん。」

「そのお言葉を待ってましたよぉ。」

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