俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
はじめから、“欠席”の返信を送ってきた数人と、
音信不通の者達、

そして、
来ることになっているのに、まだ姿が見えない一人を合わせて、

3分の1が欠席となってしまったが、

担任だった先生は、
あの頃と変わらぬ表情で、
まさに、教室に居るかの様、全体を見渡していた。


それぞれの進路が気になる中、

夢や将来を、熱く語っている一部があるかと思えば、


世間話で盛り上がる数人の中に、琴乃は居た。


「へ〜。彼氏、年下なんだぁ。」

「いいなぁ!やっぱり、尽くしてくれるの?それとも甘えられて、琴乃が尽くしちゃう感じ?」

「出会いは何?きっかけは?」

「サークルが一緒とか?」

中学の時から、今でも親友である“亜希”の失言により、

琴乃は、たちまち質問責めになっていた。


「で、なんこ下なの?」

「聞いて驚くな!現在、高校生なり〜!」


『え〜〜〜!!』


さらに、亜希の一言で、
琴乃を取り囲む一帯は、
大興奮の大盛り上がりをみせ、

たちまち、注目の的となった。


「なに?どうしたの?」

皆が、興味深々で聞きにくる中、

慌てて、はじめからいたメンバーに、

「シー!ダメダメ!言っちゃヤダ!」

と、口封じする琴乃。
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