俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
帰り道は当然、俺が琴乃を送るってことで、2\2〈にーにー〉に別れて帰ることとなった。


「じゃあな、また飲もうな!」


そう言う紺野くんに、

「ヤダってよ!あんた誘うと必ずバットヴァイブスが…」

亜希ちゃんが説教しながら、遠ざかっていく二人を見送ったのち、
自分達も歩き出して早々、俺はつっこんだ。


「お似合いなのになぁ…あの二人、つき合っちゃえばいいのに。」

「亜希には彼氏が居るからねぇ。」

「でも、好きなんじゃないの?」

「え?」

「…女もそーゆーとこあるんだな。」

「皆が皆、そんなんじゃないよぉ。」

「ホラやっぱり!ダメじゃん琴乃ちゃん。バラしちゃったよ今!」

「あー、騙したぁ!!」


そしてそのまま、人通り少ない、近道の路地へと曲がるまで待ってから、

「…俺も、騙されてる?」

結構、覚悟を決めて尋ねた時、
………それは起こってしまった。


「他に好きな人が居るのに“そんなことあるワケない”みたいなぁ…たとえばさ、まだ兄貴のことが好きなのに“そんなことない」

「やめてよっ!!」

「…だって、さっき変だったじゃん。」

「あれは」

「あれは?!」

「紺野が!年下がどうのって…」

「…そこかよ…」

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