俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
『今、どこにいるの?』

でも、それ以上は、もう返ってはこなかった。


そして、家に電話をしてみれば、
また、弟が出て言った。

「兄は、今日、帰りません。」

「え?」

「友達の家に泊まるって、さっき、電話があったから…」


琴乃は、腑に落ちないまま、電話を切ると、

駿祐の言う通り、
さっきの友達と連絡をとり、
祭りに合流することにした。

が、
あまり、楽しむことができず…

それでも、友達には顔がたったので、

その報告と、お礼のメールを、
駿祐に、忘れず送信した。


それからも、メールを送り続けたが、返事はなく、


駿祐みたいな、しっかりした人は、
自分の様な、いい加減な人間を許せないし、
嫌われたと判断をした。


琴乃は、覚悟を決めて、


『駿、本当にごめんね!それに、何度もしつこかったよね。もう、これで最後にします。
今まで、相手してくれてありがとう。
これからも、頑張ってください。陰ながら応援してます。
でも、あたし達って、何だったのかな?』


そう、自ら、最後のメールを送信した。


高校、初の夏休み到来だというのに…

そんな琴乃を、高校の友達は、海へと誘った。


海岸の、最寄りの駅での待ち合わせに、琴乃は急ぐのだった。
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