俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「アイツは、まさに青春真っ盛りですよ。」

「だろうなぁ。高2か?」

「この春、3年ですから。そしたら引退するんすかね?あんま、話さないんで、分かんないな…」

「なんだ、こんな良い先輩がそばに居るのに、もったいないなぁ。」

「縁起悪いじゃないんすか。」

「…」


駿祐は、幼い頃からスイミングクラブに通い、
小2の頃から選手育成コースで鍛えられ、ジュニアオリンピック等の大会で活躍していた。

中学に入っても、クラブチームを活躍の場としていたが、

時間があれば、水泳部に顔を出す駿祐を
その時の水泳部の顧問だった先生は、
喉から手が出る程、欲しかったに違いない。



担任としては、
日本代表を志す教え子を、
暖かく見守らずにもいられなく、
複雑な思いだったであろう。


紺野も琴乃も、当時の水泳部員で
紺野に至っては、副部長だったのだから、

今思えば、先生も部長も大変だったのでは?



「紺野のせいで話が途切れたよぉ。でさ、さっきの話の続きだけど、彼氏、幾つだって?」

「…もう、その話はイイよぉ。」

「だって、良いんだけ?二十歳と未成年。」

「…」

「や、やだ〜!大丈夫でしょ?ちゃんと、おつき合いしてるんだから…ねぇ、琴乃。」

「5月で18歳って…大丈夫かな?」

「法律じゃ、結婚できるしね…」
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