俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
…あの日のことは忘れられない。
あの時、琴乃が流した涙の訳には、
ふたつの意味があった。
ひとつは、
今までピンと張っていた、
緊張の糸が解れたような感覚。
もう一つは、
“駿祐に、なんてことを言わせてしまったんだ”といったところだろう。
こんな凄い人から、気持ちをぶつけられ、
もちろん、嬉しい気持ちと、その反面、
不安の方が、
それよりも大きく割合を占めていた。
自分など、駿祐に相応しくないと思っていた琴乃には、
どう対応していけば良いのかわからなかったのだ。
駿祐の周りは、
琴乃には知らない世界がある訳で、
思いを寄せている人も、確実に居るはず…
そこへ、
“私が彼女です!”とは、
琴乃の性格的に、まず、言えない台詞だった。
影ながら応援できて、
どこかでバッタリ会ったとしても、
何も、気まずいコトもなく、
世間話でもできたなら…
ただ、そんなコトを夢にみていた琴乃にすれば、
自分の口から発するには、恐れ多い言葉。
それでも、駿祐の口から、
「俺の彼女…」
なんて言われたならば、
それはそれは、
言葉には表せない程、
嬉しいコトではあった。
何があったかは知らないが、
コソコソ、駅構内へと、電話で誘導されたことは、
そんな琴乃に、不安をつのらせた。
あの時、琴乃が流した涙の訳には、
ふたつの意味があった。
ひとつは、
今までピンと張っていた、
緊張の糸が解れたような感覚。
もう一つは、
“駿祐に、なんてことを言わせてしまったんだ”といったところだろう。
こんな凄い人から、気持ちをぶつけられ、
もちろん、嬉しい気持ちと、その反面、
不安の方が、
それよりも大きく割合を占めていた。
自分など、駿祐に相応しくないと思っていた琴乃には、
どう対応していけば良いのかわからなかったのだ。
駿祐の周りは、
琴乃には知らない世界がある訳で、
思いを寄せている人も、確実に居るはず…
そこへ、
“私が彼女です!”とは、
琴乃の性格的に、まず、言えない台詞だった。
影ながら応援できて、
どこかでバッタリ会ったとしても、
何も、気まずいコトもなく、
世間話でもできたなら…
ただ、そんなコトを夢にみていた琴乃にすれば、
自分の口から発するには、恐れ多い言葉。
それでも、駿祐の口から、
「俺の彼女…」
なんて言われたならば、
それはそれは、
言葉には表せない程、
嬉しいコトではあった。
何があったかは知らないが、
コソコソ、駅構内へと、電話で誘導されたことは、
そんな琴乃に、不安をつのらせた。