俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「?」

「このあいだは、あたしのこと“天然”だって言うから、」

「このあいだ?」

「うん。って言っても、随分たつけど、ホラ、コンビニで待ち合わせた時、慶太くんが居たんだよって」

「そんなに話す程の“仲”だとは、知らなかった」

「駿の弟だから!…塾の帰りに見かけるとね、話しながら帰る時もあるの。」

「初耳なんすけど。」

「ウソ!言ったよぉ!」

「あ〜、ケータと会ったってメールがきたことがあったっけかぁ。」

「それそれ!2、3回くらいあったかなぁ。」


駿は、慶太が居る、後ろを振り返りながら言った。

「…彼女見たぞって、からかってやろっかな?」

「その反応知りたい!」

「多分、言わねーなぁ俺。」

「な〜んだ。つまんないの!」

「あんま、干渉しない主義だから」

「あ、」

「ん?」

「そんな話もした。」

「…おまえは探偵か?」

「むこうから話してきたんだって〜!」

「ふ〜ん。じゃあ、アイツ知ってんだぁ、俺等のこと。」

「そりゃそうでしょ!」

「…他にも聞いてる?」

「んー?寺岡家の話はあんまり…紺野の話題のほうが多いよ!」

「…あのさ、あんまり俺の話しすんなよ…影口みたいで気分わりぃよ。」

「あ、そうだよね。ごめん…気を付ける…」

「……じゃあ〜、夜景でも観に行きまっか?」

「うん!」
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