俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
その頃、
「寺岡慶太です!あの…僕と兄は別ものとして、新入部員がすべきコトを言い与えてください!目標は兄とは言いません。ただ、有意義な高校生活を過ごしたいと思ってますんで、宜しくお願いします!!!」
新入部員歓迎会にて、
慶太はいつもの調子で、自己紹介をしてみせた。
「おお!大丈夫だぁ!期待してねーぞ!」
慰めなのか、冷やかしなのか、その場のノリなのか分からない、先輩の発言に、
笑顔で答えている慶太が、
内心、ふつふつと、闘争心を掻きたてていたなんて、
この時は誰も気付いていなかった。
本当なら駿祐本人から、いくらでも今の状況を聞くことができる琴乃の耳には、
他の情報網からの、良いニュースが入ってくることは、まだなかった。
あの、水泳バカの紺野からも、駿祐の話題は無く…
しかも、その紺野からの話と言えば、
浪人という今を機会に、
語学留学という理由で、アメリカへと渡ることとなっており、
紺野のマリンスポーツ仲間の企画で、
急遽、とあるカフェにて、
紺野の送別パーティーが催されることになったからと、
駿祐と琴乃と亜希の3人も招待してもらっていた。
そのパーティーには、
3人の知らない人ばかりが参加していて、
その主旨も、だんだん何だったか分からなくなっていき、
いつしか、4人は抜け出して、
近くの浜辺に腰を下ろしていた。
「寺岡慶太です!あの…僕と兄は別ものとして、新入部員がすべきコトを言い与えてください!目標は兄とは言いません。ただ、有意義な高校生活を過ごしたいと思ってますんで、宜しくお願いします!!!」
新入部員歓迎会にて、
慶太はいつもの調子で、自己紹介をしてみせた。
「おお!大丈夫だぁ!期待してねーぞ!」
慰めなのか、冷やかしなのか、その場のノリなのか分からない、先輩の発言に、
笑顔で答えている慶太が、
内心、ふつふつと、闘争心を掻きたてていたなんて、
この時は誰も気付いていなかった。
本当なら駿祐本人から、いくらでも今の状況を聞くことができる琴乃の耳には、
他の情報網からの、良いニュースが入ってくることは、まだなかった。
あの、水泳バカの紺野からも、駿祐の話題は無く…
しかも、その紺野からの話と言えば、
浪人という今を機会に、
語学留学という理由で、アメリカへと渡ることとなっており、
紺野のマリンスポーツ仲間の企画で、
急遽、とあるカフェにて、
紺野の送別パーティーが催されることになったからと、
駿祐と琴乃と亜希の3人も招待してもらっていた。
そのパーティーには、
3人の知らない人ばかりが参加していて、
その主旨も、だんだん何だったか分からなくなっていき、
いつしか、4人は抜け出して、
近くの浜辺に腰を下ろしていた。