またあの日と同じ場所で
新学期早々数学とか……。退屈だなぁ。あの先生は話がくどくどしてるし。
「それじゃあこの問題を……、赤坂天馬くん。答えてください。」
「えっ!?俺っすか!?えっとぉ〜、2……くらいですかね?」
「適当に答えて当たると思ったら大間違いです。じゃあ代わりに……山口くん、できますか?」
「はい、3√2です。」
「はい、よくできました。赤坂くん、しっかりしてくださいね?」
「何で俺だけそんな責めるんすか……。」
山口くん、天馬みたいにバカじゃないんだ。そう思っていると、不意に目が合った。
「……!」
「……。」
彼は何もなかったかのように席に着いて前を向いてる。彼の目線が一瞬懐かしく感じたのは何故だろうか。考えている内に時間は過ぎていく。
その後の授業も、一瞬感じた懐かしさの正体はわからず、気づけば昼休みを迎えていた。
「郁乃〜!屋上でご飯食べよ。」
「うん、ちょっと待って。」
愛香とお弁当を持って屋上へ。今日は天気もよく日差しが気持ちいい。
「う〜ん。お弁当日和って感じだねぇ。」
「うん、気持ちいいね。」
2人して空を眺める。ふと視線の端に山口くんの姿が写った。1枚の写真を眺めているようだ。ふと声をかけられる。
「どうしたの郁乃?山口くんを見つめて?まさか……一目惚れ?」
「そんなわけないでしょ。ただ何の写真を見てるのかなと。」
「な〜んだ、つまんないの。」
曖昧に頷きながらいつものベンチに腰掛けお弁当を広げる。他愛もない会話をしながらお昼を済ませ、教室へと戻る時には、彼の姿はなかった。
「それじゃあこの問題を……、赤坂天馬くん。答えてください。」
「えっ!?俺っすか!?えっとぉ〜、2……くらいですかね?」
「適当に答えて当たると思ったら大間違いです。じゃあ代わりに……山口くん、できますか?」
「はい、3√2です。」
「はい、よくできました。赤坂くん、しっかりしてくださいね?」
「何で俺だけそんな責めるんすか……。」
山口くん、天馬みたいにバカじゃないんだ。そう思っていると、不意に目が合った。
「……!」
「……。」
彼は何もなかったかのように席に着いて前を向いてる。彼の目線が一瞬懐かしく感じたのは何故だろうか。考えている内に時間は過ぎていく。
その後の授業も、一瞬感じた懐かしさの正体はわからず、気づけば昼休みを迎えていた。
「郁乃〜!屋上でご飯食べよ。」
「うん、ちょっと待って。」
愛香とお弁当を持って屋上へ。今日は天気もよく日差しが気持ちいい。
「う〜ん。お弁当日和って感じだねぇ。」
「うん、気持ちいいね。」
2人して空を眺める。ふと視線の端に山口くんの姿が写った。1枚の写真を眺めているようだ。ふと声をかけられる。
「どうしたの郁乃?山口くんを見つめて?まさか……一目惚れ?」
「そんなわけないでしょ。ただ何の写真を見てるのかなと。」
「な〜んだ、つまんないの。」
曖昧に頷きながらいつものベンチに腰掛けお弁当を広げる。他愛もない会話をしながらお昼を済ませ、教室へと戻る時には、彼の姿はなかった。