無理矢理繋いだ赤い糸
「なに他の男に簡単に触られてんの?」
テーブルを指先で叩きながら、沙希聞いてる?って声を掛けた。
ザワザワっとする室内。
この辺で気付いたヤツは結構勘がいいと思う。
「…え?もしかしてお前ら、付き合ってんの?」
不穏な空気にもしや?という疑問。
それを一番はじめに口にしたのは、他の誰でもない、この原因を作った張本人の杉原自身で。
えーマジ?
嘘でしょ?
ちょっとどうなってんの?
いつから?
やだショック!
去年二人を見かけたって誰か言ってたんだよねぇ。
マジマジ?
すげぇじゃん!
おもしれぇ…。
歓声なんだか怒号なんだかよく分からない言葉が飛びかう。