伝え忘れた想い。
-未練な気持ち-


「庄司、ご飯食べに行こう」



「あ、うん」




気づけば講義は終わっていて、生徒が疎らになっていた。



「今日は何食べよう」



「そうだね」



アオの隣を歩きながらさっきまで頭の中に流れていた高校の思い出が散らつく。




「ねぇ、アオ」



「ん?」



「やり残した後悔っていつまで引きずるのかな?」




あの日伝え損ねた気持ち。

もう伝えることができない気持ち。



この気持ちはどうやったら消化できるのだろうか。





「さぁ…?その人次第でしょ」



「…そっか」



アオの回答はあたしが求めていた回答ではなく、模範解答な様なものだった。


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