伝え忘れた想い。
5日前から何度も何度もメール受信を繰り返す。
着信音が鳴る度に急いで携帯画面を見て名前の確認。
ビクビクしながら3年の教室に行っていたのが5日目には慣れる始末。
「金森…あたしどうすればいい?」
「庄司…」
金森は何も言わなかった。
いや、きっと何も言えなかったんだ。
何を言ったって、あの時のあたしには気休めにしか聞こえなかったし、
上辺の慰めの言葉なんて言わるよりは何も言われない方が良かった。
それを金森は分かっていて言わなかったのだ。
その後2人とも何も発することなくチャイムが鳴り、大人しく席に座って担任が来るのを待っていた。