伝え忘れた想い。



「金森っ」



「あ、来たわね。久しぶり」



待ち合わせ場所の喫茶店に着くと、金森は珈琲を飲んでいた。



「もう金森は選んだの?」



「うん、庄司も選びな?はい」



渡されたメニューを受け取る。




「ありがとう。何にしようかな」




ケーキ食べようかな、でも炭水化物も捨て難い。


どうしようかな。



「んー……決めた!ケーキにする」



店員に注文をすると、ちょっとして金森が注文したケーキとあたしが注文をしたケーキと紅茶が一緒にきた。



「わぁ、ここのケーキ美味しいね」



家でこんなの作れたらな…。



「ねぇ、庄司」



「ん?」



「あたしね、彼氏ができたの」



「え?え?……えっ、嘘っ!?」



金森に彼氏!?

驚きすぎて持っていたフォークを落とす程いきなりの暴露に焦る。


そんなあたしの驚きように金森は大笑いをした後、ゆっくり一口珈琲を飲んだ。



「いつから?」



「本当最近よ、1週間前」



「へぇ…どんな人?」



大人っぽく、ハナやあたしの面倒をいつも見てくれた金森。

今までにも彼氏はいたけど、表情を見ると今回の彼氏は今までの彼氏とは違うみたいだ。


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