ふたりの時間




『外見ばっか。それじゃさっきの若いこと変わらないじゃない。肝心なのは中身でしょ?』



ええ!?



何てこった!今のじゃダメだったんだ。
恥ずかし損した気分だ。
気分じゃない。恥ずかし損だ!




失敗した。




そう思うと自然にため息がでてしまった。





「はぁ。」





あっ!まずい!

気付いた時には遅かった。
目の前では目をうるうるさせたハニーが
恨めしそうに俺を睨み付ける。




『ため息ついた!めんどうだと思ってるんでしょ!』

「ちがっ…」



『私だってこんな話したくないけど。だけどもっと仲良くなりたいもの!
こないだだって雑誌の女の子のページジィッと見てるし。』



遂にハニーの目からは涙がこぼれた。


< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop