妖しがりて寄りてみるに
う…さすが、おばちゃんトーク。

一気に言われて、ちょっと困惑気味だけど…


つまり、同じくらいの歳の子が三人いるってこと?



私が頭を整理していると、おばちゃんがいきなり「そうだ!」と言った。



「日和ちゃん、悪いけど、ひとつだけお願いしてもいいかしら?」


「は…い…」


「蓮くんのとこに、朝昼晩のご飯を運んで欲しいのよ。
 私、あの子に嫌われてるみたいだから。」


ニコニコしながら…
このおばちゃん押し付けなんじゃ。

私は少し、不信になりながらも、お世話になる負い目もあるし、引き受けることにした。


「まだみんな帰ってないから、夕飯の時に紹介するわね。
お風呂は玄関から右の廊下に曲がって突き当たりにあるから。
ちなみに、トイレはお風呂の横にもあるし、この部屋の横にもあるし。

洗いものは、カゴに放り込んでおいてくれたら、一緒に洗うわね」


そう言い終わると、忙しそうに部屋を出て行った。


私は、おばちゃんに圧倒されたまま、お風呂に行くことにした。



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