妖しがりて寄りてみるに
「そろそろ、夕飯の時間なんじゃないかな。
ごはん持ってきてくれるんだよね。
またその時に話そうね」
「…うん」
私は、パッと立ち上がると逃げるようにして、蓮くんの部屋を後にした。
自分の部屋に戻って、携帯を開いた。
篤くんからメールが入ってる。
【長旅お疲れサマ
ヒヨ、大好きだよ。
ゆっくり休んでな】
ブワッと涙が出た。
ホームシック?
蓮くんが怖かった?
わかんない。
わかんないけど、篤くんからのメールが私に安心感を与えてくれた。
【ありがとう
私も大好き】
ハードマークをいっぱい付けて返信した。
その時、夕飯におばちゃんに呼ばれた。