偽り恋愛小説



「……木下さんはもし、小説を書くとそれが現実になるノートがあったら、どんな物語を書く?」


田辺くんがそんなことを聞いてくる。


それが今、書いている小説のネタなのだろうか?


私だったら、どんな物語を書くだろう?


考えてみるが、思いつかない。


仕方なく、正直に思ったことを口に出す。


「私は文章を書くのが苦手なんだよね。だから、私は何も書かずに終わってしまいそう」




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