恋愛喫茶店 ~罪と一緒にスイーツを~


時計を見ると、そろそろ昼だった。


人のいなかった食堂も、ちらほらと人の姿が見え始める。



「あー、じゃあお茶買ってきて。私、27種類の茶葉が入ってるやつね。こっちはいちご大福の準備しとくから。」



「わかった。」


近くの自販機まで走って、お茶を2つ買う。


そろそろ10月でも、今日は暑さが残っている。冷たいほうがいいかもしれない。


「ほれ、買ってきた。」


冷たいお茶を2つ、テーブルに置く。


資料は片付けられていて、その代わりに、大きめのいちご大福が2つあった。


「おお、結構でかいな、これ。」



「でしょ?大粒のいちごしか使ってない、特製のいちご大福だって。近くの和菓子屋で売ってたから、ついつい買っちゃった。」



さっそく食べてみる。大粒のいちごは甘酸っぱくて、甘いあんこによく合っていた。



「バイトはどう?そろそろ1ヶ月だけど、もう慣れた?」
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