恋愛喫茶店 ~罪と一緒にスイーツを~
「……ふぅ。」
ため息をひとつ。
気をつかいながら話すのはやっぱり疲れる。こういうのは苦手だ。
少し静かになった店内で、自分の仕事をやり始める。商品を並べるだけの簡単な作業で、自分の心を落ち着けようとする。
10分後くらいだろうか?カラカラというカートの音と一緒に、たくさんの商品を持った斉藤君がやってきた。
「すいません。遅くなっちゃって。持ってきました。」
かなり、早い。あれだけの量を、これだけの時間で持ってこれるということは、倉庫のどこに何があるかを完璧に覚えていると思う。
少し、見直した。
「じゃあ、それ持ってついてきて。」
私が先、斉藤君が後の形で、店内を歩いていく。今日行くところは、砂糖や塩のある調味料のコーナーだ。