恋愛喫茶店 ~罪と一緒にスイーツを~
ほんとうのことを言うと、1人ではできなかった「おしゃべり」が楽しくてしょうがない。
普通はダメなんだけど、ヒマを見つけてはおしゃべりして、お互いのことを聞いた。
もちろん、きちんと仕事を終わらしてからだ。
斉藤君は中、高とバスケをやっていたらしい。背が高いから?と聞いたら、それだけで、友達から誘われたんですよと笑っていた。
やってみたら面白かったみたいで、辞めた今でも、公園でシュート練習をしていると言っていた。
斉藤君は、甘いものが大好きらしい。男だから、1人でケーキバイキングに行けないと、寂しそうに言っていた。
1番驚いたのは、斉藤君が私より、年上だったこと。
バイト先では、私が先輩で、斉藤君が後輩だったから、私が年上だと普通に思っていたのが、22才と私より1つ上だった。
タメ口でいいよって言ったら、バイトでは後輩なのでと言って、敬語をやめてくれない。
根っからの体育会系なんだなぁ。
バイトを始めたばかりで、まだまだなところもあるけど、一緒にいて頼れるし、面白いし……少しくらい頼ってもいいよね?