食人姫
爺ちゃんに斬られ、仰向けに倒れる麻里絵の身体。
それにまたがるように乗り、遺体に刃を突き立てて何かをしている。
そのあまりに凄惨な光景に、俺は何度も嘔吐しそうになったが、やはり何も出る気配がない。
「見たくなけりゃ目を閉じろ!見るなら……我慢しやがれ!」
グッと、親父さんの腕に力が入る。
俺を逃さないように……俺が暴れないように押さえ付けているのだろう。
なんなんだ、なんなんだよこれは!!
どうして死んだ麻里絵の身体を切り刻んでいるんだ!
床が血に染まってまで、内臓をいじくっているんだよ!
俺にとっては不可解な爺ちゃんの行動を、親父さんも、父さんでさえも不思議がっていない。
これが、普通の儀式だって言うのか!?
「ふう。これをガキにはもったいないんじゃがな。まあええじゃろ。ほれ、これがお前が好いとった娘の心臓じゃ」
そう言って爺ちゃんが俺に見せた、麻里絵の心臓。
手の上で真っ赤に染められていたそれを見て俺は……恐怖で、悲しみで、声を出す事が出来なかった。
ゆっくりと迫る爺ちゃんから逃げる事も出来ずに。
それにまたがるように乗り、遺体に刃を突き立てて何かをしている。
そのあまりに凄惨な光景に、俺は何度も嘔吐しそうになったが、やはり何も出る気配がない。
「見たくなけりゃ目を閉じろ!見るなら……我慢しやがれ!」
グッと、親父さんの腕に力が入る。
俺を逃さないように……俺が暴れないように押さえ付けているのだろう。
なんなんだ、なんなんだよこれは!!
どうして死んだ麻里絵の身体を切り刻んでいるんだ!
床が血に染まってまで、内臓をいじくっているんだよ!
俺にとっては不可解な爺ちゃんの行動を、親父さんも、父さんでさえも不思議がっていない。
これが、普通の儀式だって言うのか!?
「ふう。これをガキにはもったいないんじゃがな。まあええじゃろ。ほれ、これがお前が好いとった娘の心臓じゃ」
そう言って爺ちゃんが俺に見せた、麻里絵の心臓。
手の上で真っ赤に染められていたそれを見て俺は……恐怖で、悲しみで、声を出す事が出来なかった。
ゆっくりと迫る爺ちゃんから逃げる事も出来ずに。