食人姫
「だから!僕は勝浩を呼びに家まで行ったんだよ!!その時にはもういなかったのに、どうして僕のせいになるんだよ!」
勝浩の死はお前の責任だ。
確かに哲也の言い方だとそう受け取られても仕方がない。
直人が悪いわけじゃないのは哲也も分かっているだろう。
だけど、人を食う化け物を見たわけでも、勝浩が食われる現場を見たわけでもない哲也には、それをすぐには納得出来ないのか。
「そ、そうだな……すまねぇ」
それでも、握り締めた拳を緩めて、小さくそう呟いた。
「哲也の早とちりはいつもの事だけどね、僕のせいで勝浩が食われたなんて酷い言いがかりだぞ!!」
いつも温厚な直人が怒るのも無理はない。
いくら兄弟同然に育っているからと言っても、人を殺したみたいな言い方をされたんだから。
「とりあえず哲也はシャワーでも浴びてこい。埃まみれなんだからな、俺達」
「あ、ああ。そうするわ」
混乱している様子の哲也を部屋から出し、階段を下りたのを確認した俺は、皆の前に腰を下ろした。
「ねえ大輔、勝浩が化け物に食われたって本当なの?何かの間違いだよね?」
冗談だって言って欲しい。
そんな目で俺を見つめて、光が尋ねた。
勝浩の死はお前の責任だ。
確かに哲也の言い方だとそう受け取られても仕方がない。
直人が悪いわけじゃないのは哲也も分かっているだろう。
だけど、人を食う化け物を見たわけでも、勝浩が食われる現場を見たわけでもない哲也には、それをすぐには納得出来ないのか。
「そ、そうだな……すまねぇ」
それでも、握り締めた拳を緩めて、小さくそう呟いた。
「哲也の早とちりはいつもの事だけどね、僕のせいで勝浩が食われたなんて酷い言いがかりだぞ!!」
いつも温厚な直人が怒るのも無理はない。
いくら兄弟同然に育っているからと言っても、人を殺したみたいな言い方をされたんだから。
「とりあえず哲也はシャワーでも浴びてこい。埃まみれなんだからな、俺達」
「あ、ああ。そうするわ」
混乱している様子の哲也を部屋から出し、階段を下りたのを確認した俺は、皆の前に腰を下ろした。
「ねえ大輔、勝浩が化け物に食われたって本当なの?何かの間違いだよね?」
冗談だって言って欲しい。
そんな目で俺を見つめて、光が尋ねた。