食人姫
「勝浩が死んだのは多分本当だ。だけど、化け物に食われたかどうかは……分からない。谷の大人が言ってた事だしな」
自分で言ってて、なんて曖昧な返事だろうと思ってしまう。
だけど、これが俺の本心だ。
あれが勝浩であってほしくないとは思うけど、間違いなく勝浩だった。
これは揺るぎない事実だ。
だけど、化け物に食われたという部分がどうも腑に落ちない。
これを哲也に聞かれると、すぐにでも飛び出して行きかねなかったから。
「分からないってどういう事だい?化け物がやったんじゃないとすると、一体……」
直人がすかさず尋ねるけど、俺にはその答えは分からない。
「だってよ、おかしくないか?光が俺と由奈を呼びに来た時間と、直人が勝浩を呼びに行った時間は同じなんだろ?そして、その後に皆一度外に出てる。なのに、誰も化け物に遭遇していないんだ。勝浩はその前に化け物に食われたはずなのに」
疑問だけを口に出して、皆の意見を聞こうと。
俺の疑問は間違っていないはずだ。
もしも、俺が蔵の中で幽霊と遭遇して、勝浩もまた同じような事が起こっていたなら話は別だけど。
しばらく皆の顔をみていたけど、誰もその答えが思い浮かばないようだった。
自分で言ってて、なんて曖昧な返事だろうと思ってしまう。
だけど、これが俺の本心だ。
あれが勝浩であってほしくないとは思うけど、間違いなく勝浩だった。
これは揺るぎない事実だ。
だけど、化け物に食われたという部分がどうも腑に落ちない。
これを哲也に聞かれると、すぐにでも飛び出して行きかねなかったから。
「分からないってどういう事だい?化け物がやったんじゃないとすると、一体……」
直人がすかさず尋ねるけど、俺にはその答えは分からない。
「だってよ、おかしくないか?光が俺と由奈を呼びに来た時間と、直人が勝浩を呼びに行った時間は同じなんだろ?そして、その後に皆一度外に出てる。なのに、誰も化け物に遭遇していないんだ。勝浩はその前に化け物に食われたはずなのに」
疑問だけを口に出して、皆の意見を聞こうと。
俺の疑問は間違っていないはずだ。
もしも、俺が蔵の中で幽霊と遭遇して、勝浩もまた同じような事が起こっていたなら話は別だけど。
しばらく皆の顔をみていたけど、誰もその答えが思い浮かばないようだった。