海までの道 ~あなたと私の距離~
第7章

存在の不安



毎日暑い日が続く。


夏、真最中!ていうくらい、太陽がこれでもかとジリジリと照らす。


『暑いなぁー』


何度言っても暑さは変わらないんだけど、つい言ってしまう。


でも、この青い空と白い雲を見るのは大好きなんだ。


遠く離れても自分も海とつながっているように感じられるから。


夏休みが始まってからの私は、バイトの日々。


クーラーのきいた建物の中では季節は感じられないほど快適だった。


でも、自然は日々変化している。


長かった陽が少しずつ短くなっていく。


元気なせみの声と共に、夕暮れ時には虫たちが鳴き始める。


太陽を浴び、汗を流し、時々吹く風や、小さな木の陰に涼しさや安らぎを感じる。


これはきっと自然が私達とつながっているんだということを教えれくれていると思う。
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