海までの道 ~あなたと私の距離~


航太のまわした手に自分の手を重ねる。


ギュッと航太が力を入れる。


『苦しいよ。航太』


「だって、なんだか和奏が遠くに行っちゃいそうだから。離れるなよ」


『うん。航太、大好きだよ』


「あのさ、和奏。俺は和奏にとってどんな存在」


『急に何言うの?』


背中から航太の鼓動を感じながら聞いた。
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