海までの道 ~あなたと私の距離~
海からの贈り物
まぶしい…
今、何時?
カーテンの隙間から差し込む朝日で目が覚めた。
長い間眠っていたような気持ちがする。
窓を開け、空を見上げ、大きく伸びをした。
心地よい風が髪を通り抜ける。
『おはようございます』
「坂井さん、今日も元気だね」
『なんだか、とってもいい目覚めだったんですよね。海の中にいたような感じがして…』
「それを言うなら夢の中にいたような感じなんじゃないの?」
『そうですねー。でも私、海大好きだから、大好きなものに囲まれていたって感じで』
そう言いながら、カバンに入っていた写真集を出し、机の上に置いた。